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 鉄に出会い十数年が経ちます。

初めての鉄の記憶は、遊具。鉄くさい手の匂いを思い出した時、なにか電撃の様なものが走りました。

懐かしいものに出会えた感覚で涙が出たのを覚えています。鉄と同じ波長を感じたいという強い欲求が生れました。

鉄と日々向き合い続けることにより、様々な繋がりが見えてきました。

だんだんと私の制作意識は変わっていきました。

宇宙から落ちてくる鉄・地中奥深くから掘り出された鉄・川に流れたどり着いた砂鉄・・これから創ってどこへ行くのか、、

錆びて地に戻りたがる鉄をとても愛おしく思います。

鉄の歴史を調べていくことも私のライフワークになりました。

権力戦争から人間の文化と発展のためにと鉄が使用され、山々が切り開かれてしまっていることを意識した時、とても大変な物を扱っているという自覚をしました。

鉄を制する者は天下を制すといわれているように国や人間の生活・文化にはなくてはならないものです。

使い方によっては武器を作ってしまうこともあります。

そんな事を考えながら、物を創って生活するということについてひどく思い悩んだ日々がありました。

体も心も分裂してしまいそうな日々。半年の休養ののちに出た答えは、苦しくても矛盾と向き合うこと。

鉄も金属もどこから旅してきているものかを感じながら創る。

人の流れが自分で見えるものしか創らない。

ずっとそのはざまに立ち人間と鉄の間に立ち続けていたい。

鉄を使うから 地球に感謝

火を使うから 風に感謝

そうして 日々を生きていきたい ずっと鉄とともに在るために


真実は見えにくい影にこそある。表側だけみていたら 見つけることはできない。

海へ・土へ還る旅

私を救ってくれた大きな樹がのびのびと根を張れる地球と共存していくためにも。


鉄がどこから来てどこへ行くか。

見ようとする行為・感じること・聴こうとすること そのものが、わたしの「つくる」ことになりました。


今 此処に或ること

それは

すべての続きと はじまりのために

 

nio bin

  

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